月破大耗

擇日で視る、日々の吉凶は天文学と暦法と深く関わっています。

つまり、平たく言えば地球と他の惑星との関わりを視て、

それがどう地球に影響しているのか、その日、その時、その年の

五行、干支、八卦などの関わりを視たとき、それらの反応や形態が

どう影響してくるのかが計算されているものが擇日であり、

それを示している書物が通書(つうしょ)です。

(広州や香港では通勝トンセンとも呼ばれるようです)

 

さて、その通書に書かれている「月破大耗」の日についてですが、

四柱推命を勉強されている方はご存じかと思いますが

真向いにある十二支の支同士は、「争い、衝突、喧嘩、別れ

など」という意味をもつ組み合わせで、その位置関係を

対冲と言います。

(冲は七番目の支が冲になることから七冲とも呼ばれますね)

 

月破大耗の日は図にありますように、

月の干支と、その日の干支が対立した位置に来ている日の事を言います。

例えば壬月戌日と丙月辰日は干支同士が対立している場所にある日ですので

月破大耗の日、ということになります。

 

その日は、冲の意味と同じく、

「争い、衝突、喧嘩、別れ」などの意味をもつ日とされていて

喧嘩や事故が起こりやすかったり、突発的な出来事が起こりやすい日とされています。

余談ですが、節気の変わりと同様、お亡くなりになる方も多いと感じます。

 

ただ、この月破大耗にはもう一つの顔があり、

「破壊する、断つ、捨てる」などには適した日となるのです。

 

例えば、古くなった家屋の破壊、今までの悪癖を断ち切る、不要なものを捨てる、

など今までの生活や習慣を見直すきっかけとしても使える日なのです。

縁を切りたい人との縁切りなどにも向いている日です。

現代で言うと、携帯に溜まった連絡先の整理などにも向いている日ですね。

 

この月破大耗の日、月に2回ほど巡ってきます。

その日は、注意日であることには違いはありませんが、

タイミングの合ったときに、断捨離や生活の見直しをする日としても

注目されてみてはいかがでしょうか。

 

わたしは、衣替えのタイミングに月破大耗が来ると

「よし!」と、重い腰を上げるきっかけとして

今までの季節の生活習慣を壊し、新しい季節の生活を迎えるために

衣替えや断捨離に勤しみます。

 

何はともあれ、自然界では破壊と再生が常に行われていて

それによって世界の循環が成されていることは言うまでもありません。

月に2回ほどの、そのような意味をもつ日。

あなたは、その日をどう使いますか?