今回は、「四神相応」についてです。
今の日本の風水は、方位に合わせた色や置物などのインテリアで改善するといった風水が主流です。
しかし、それらの風水は、残念ながらその殆どが間違った風水術によるものになってしまっています。
それは、それらの風水は中国から日本に技術が伝承される際に誤った解釈で日本に入ってきたり、
日本人が独自の解釈を加えるなどして
本来の伝統の技術とはかけ離れたものになってしまっているからです。
方位の解釈にしても、「鬼門」という概念は日本独自の解釈で、伝統風水では鬼門という概念はありません。
伝統風水は緻密な計算と検証に積み上げられた技術です。そのうえで恐れることのない鬼門を恐れるのは
滑稽で意味のないことなのです。
日択びの「一粒万倍日」もまたしかりです。
日本独自の解釈で生まれたものが流行り物の風水術として巷に広がっていますが
それらは伝統風水とは全くの別物としてご理解いただきたく存じます。
伝統風水で建物の吉凶を視る時には、建物に対して一番影響が大きい巒頭(らんとう)から見ます。
巒頭とは、建物を取り巻く環境(立地や状況)のことで、
その環境や立地が建物に与える影響は70%ほどです。
風水は元々、陰宅(お墓)を作るためのものでした。
祖先のみ霊を敬い大切にすることで、その恩恵を受け子孫繁栄や家の繁栄に繋がると信じられていたので
お墓造りには特別な意味があったのです。
埋められた骨にとって良い条件になるお墓こそ、家の繁栄につながるとされ、
位の高い人たちはお抱えの風水師をもち、その風水師たちは古典に記された技術や検証を積み上げ、土地の良し悪しを鑑定
しました。それは、良い土地にお墓を建てるために土地の水の流れ、地質や通気(風)、環境などなど、、、
あらゆる方面において技術と計算を尽くしたものでした。
その風水術が陽宅(生きている人が住む住宅)用に変換され、使われるようになったのが風水です。
風水とは、凶を避け繁栄を齎すための技術ですので、その条件に合った土地を判断することがとても重要なのです。
その条件となっているのが「四神相応」という考えです。
建物を背にした坐の方面に気を生む山があり=玄武
そこで生じた気が風で散らないように守る砂(防風壁)があり=青龍、白虎
建物の全面の向に気を溜めておける広がった空間がある、明堂=朱雀
その四つを神獣に例え、その条件が揃っていることを吉とする「四神相応」という
言葉があります。
また、良い条件というのは、この形に限らず
古典には良い条件の土地、悪い条件の土地というものが様々に記されています。
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